本佐倉村(読み)もとさくらむら

日本歴史地名大系 「本佐倉村」の解説

本佐倉村
もとさくらむら

[現在地名]酒々井町本佐倉・上本佐倉かみもとさくら

下台しもだい村の北西、印旛沼南岸に位置。中世印東いんとう庄に属し、一帯は佐倉・作倉さくらと称された。北方台地に千葉氏の本城として築かれた戦国期の本佐倉城跡の裾部に形成された根古谷ねごやとよばれる集落と、南方台地上の本佐倉の集落からなり、天正一三年(一五八五)に城主千葉邦胤が家臣に殺害されて以後は小田原北条氏による佐倉領支配の拠点となった。香取郡小誌(清宮家文書)所収の天正一五年八月一一日の北条家伝馬手形写には「自小田原佐倉迄宿中」とあり、伝馬も整備されていた。本佐倉の猿楽場さかくば山王さんのうにも同時期の館跡がある。天正一八年五月の豊臣秀吉禁制に伴う浅野長吉・木村一連署副状(勝胤寺文書)に「印東庄本桜十弐(寺カ)之内七ケ寺」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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