酒々井(読み)しすい

改訂新版 世界大百科事典 「酒々井」の意味・わかりやすい解説

酒々井[町] (しすい)

千葉県北部,印旛(いんば)郡の町。人口2万1234(2010)。印旛沼南東岸に位置し,下総台地の中央部を占める。中心集落の酒々井は近世成田街道の宿駅として栄えた町で,幕府の馬牧佐倉牧の御払場と野馬会所も置かれ,毎年秋の捕馬の時季には馬のせり市が行われた。現在は周辺農村の小商業中心で,JR成田線,京成成田線,国道51号線が通る交通の要地である。駅周辺で住宅地開発が進み,1970年代中ごろから人口が増加しており,東京区部や千葉市などへの通勤者がふえている。かつてはラッカセイの生産も盛んであり,農林水産省の総合実験農場がある。本佐倉(もとさくら)には戦国時代に千葉氏が拠った本佐倉城跡がある。
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