朴世永(読み)ぼくせいえい(英語表記)Pak Se-yǒng

改訂新版 世界大百科事典 「朴世永」の意味・わかりやすい解説

朴世永 (ぼくせいえい)
Pak Se-yǒng
生没年:1902-89

朝鮮詩人京畿道の出身。1917年培材高等普通学校に入学,同人誌《新宇宙》を出し,詩を発表。在学中に宋影らと三・一独立運動に参加。一時上海にありながら,国内の焰群社と関係した。25年カップ朝鮮プロレタリア芸術同盟)に加盟後,ソウルの延禧専門学校を中退,おもに児童誌《星の国》(1925-35)の編集にたずさわった。37年詩集《岩つばめ》を出したあと沈黙。45年8月15日の解放をソウルでむかえ,詩集《流火》(1946)を出版。46年北朝鮮に入った後,詩集《真理》《朴世永詩選集》,叙事詩集《密林の歴史》(1962)を出す。今日の朝鮮民主主義人民共和国で愛唱されている《愛国歌》(1947),《人民軍行進曲》(1948)の作詞者でもある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「朴世永」の意味・わかりやすい解説

朴世永
ぼくせいえい / パクセヨン
(1902―1989)

北朝鮮の詩人。京畿(けいき)道の出身。1917年培材高等普通学校に入学、同人誌『新世界』を出した。学友宋影(そうえい/ソンヨン)らと三・一独立運動にも参加。一時中国の上海(シャンハイ)にあったが、国内の文芸団体焔群(えんぐん)社と連係。25年カップ(朝鮮プロレタリア芸術同盟)加盟後、ソウルの延禧(えんき)専門学校を中退、おもに児童誌『星の国』(1925~35)の編集にあたる。37年、民族解放の春をよぶ先駆者を岩つばめになぞらえて歌った『岩つばめ』出版後は沈黙。解放後ソウルで詩集『流火』(1946)を出し、46年越北。共和国の国歌にあたる『愛国歌』を作詞。詩集『真理』(1947)、『朴世永詩選集』(1956)のほか叙事詩『密林の歴史』(1962)がある。

[金 学 烈]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朴世永」の意味・わかりやすい解説

朴世永
ぼくせいえい

パク・セヨン(朴世永)」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android