ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「李宝嘉」の意味・わかりやすい解説
李宝嘉
りほうか
Li Bao-jia
[没]光緒32(1906)
中国,清末の小説家。江蘇省上元 (江寧県) の人。字,伯元。号,南亭亭長。初め官吏を志したが失敗して上海へ行き,小型新聞の発行を試みた。義和団事変ののち小説の創作を始め,清末の官界の内情をあばいた『官場現形記』を発表して有名になり,また商務印書館の依頼で絵入り雑誌『繍像小説』の編集にあたり,みずから『文明小史』『活地獄』などを連載。そのほか『海天鴻雪記』などがあるが,やがて病没したため未完の作が多い。呉敬梓の『儒林外史』を継承した風刺小説の清末における流行のさきがけとなった点は高く評価されるが,やや低俗な暴露記事的興味に堕しているといわれる。
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