村鑑(読み)ムラカガミ

精選版 日本国語大辞典 「村鑑」の意味・読み・例文・類語

むら‐かがみ【村鑑】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、地方(じかた)書類一種。各村ごとに、村高、田畑反別、石盛(こくもり)、物成(ものなり)、諸運上の有無水利山林、家数、人数、牛馬数、農業外のかせぎなど村の概況を一帖に記したもの。毎年各代官がその管轄の村々の村鑑を重ねて村鑑大概帳とした。
    1. [初出の実例]「村鑑の儀は毎年七月より十一月を限可差出事に候」(出典:聞伝叢書(1781か)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の村鑑の言及

【村明細帳】より

…江戸時代の地方(じかた)文書の一つ。村差出帳,差出帳,村柄書上帳,村鑑ともいい,現在の市町村勢の要覧に当たる。領主が村と村勢を把握するため,一定の書式によって村から書き上げさせるが,おもに(1)領主の交代,(2)幕府巡見使の派遣,(3)代官・役人の回村,(4)絵図の作成,等のときに書かれる。…

※「村鑑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android