東の市(読み)ひがしのいち

精選版 日本国語大辞典 「東の市」の意味・読み・例文・類語

ひがし【東】 の 市(いち)

  1. 令制で、京の東西に設けられた市のうちの東のもの。左京にあり、平城京では八条三坊、現在の奈良市東九条のあたりになる。平安京では、七条二坊二保の四町をしめ、その四辺に二町ずつの外町が接していた。現在の西本願寺のあたりになる。毎月一日より一五日まで開き、一六日以後は西市が開かれ、期間中正午より日暮まで営業した。延喜式には取り扱う品目を東市五一品目、西市三三品目としている。→西の市
    1. [初出の実例]「而るに、東の市の筆工、趙士、次(ついで)に当に」(出典今昔物語集(1120頃か)九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 実例 筆工 初出

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android