東山山荘(読み)ひがしやまさんそう

百科事典マイペディア 「東山山荘」の意味・わかりやすい解説

東山山荘【ひがしやまさんそう】

足利義政が長子義尚(よしひさ)に将軍職を譲り,京都東山の一角,浄土寺山の麓に隠居所として造営した山荘東山殿ともいう。山城国諸荘園からの人夫・費用の徴発守護大名の出銭などにより1482年着工,翌年6月に常御所が竣工して義政が移住。ついで東求(とうぐ)堂などが完成し,1489年には観音殿(銀閣)が上棟。庭園は善阿弥,障壁画小栗宗湛狩野正信らが制作。作事は1490年の義政の死まで継続,死後,禅院に改められ,彼の法名をとって慈照寺と称した。東山文化中核であった。

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旺文社日本史事典 三訂版 「東山山荘」の解説

東山山荘
ひがしやまさんそう

銀閣

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世界大百科事典(旧版)内の東山山荘の言及

【室町時代美術】より

…一方,狂言面の奇怪で滑稽な表情は,《百鬼夜行絵巻》(真珠庵)その他の御伽草子絵巻に登場する鬼や妖怪たちの表情に通じるものであり,それらは室町時代美術の庶民的側面を示している。
【後期】

[東山文化]
 義政が晩年の隠遁生活のために造営した東山山荘(現在の慈照寺)は,幕府の権威の下降という状況のなかで,義満以来の足利将軍の貴族趣味を受け継ぎ,それをいっそう耽美的なものに仕上げる場でもあった。現存の観音殿(銀閣,1489)は,金閣を先例とし,西芳寺の舎利殿をも参考に設けられたものである。…

※「東山山荘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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