松のみどり(読み)まつのみどり

改訂新版 世界大百科事典 「松のみどり」の意味・わかりやすい解説

松のみどり (まつのみどり)

歌舞伎役者の芸談集。7世松本幸四郎著。1937年刊。5世幸四郎の芸談集《松のみどり》にちなんで命名したと序文にある。〈琴松芸談〉と角書にある。5歳で藤間家へ養子にゆき,11歳で9世市川団十郎の門に入る。歌舞伎俳優となり,金太郎から染五郎,高麗蔵を経て幸四郎を襲名するが,その間の師団十郎の風貌,《勧進帳》《助六》《忠臣蔵》などの役についての苦心談を記している。とりわけ弁慶終生当り役になっただけあって,その演出について詳しい。また歌劇露営の夢》の話や,《道成寺》など舞踊芸話も加え,藤間流の踊りの心得もあり,古いしきたりなども詳述してある。
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