朝日日本歴史人物事典 「松平康任」の解説
松平康任
生年:安永9(1780)
江戸後期の老中。文化4(1807)年5月,石見国浜田藩(島根県浜田市)藩主就任。文政5(1822)年7月大坂城代,同8年5月京都所司代,翌9年11月老中。天保5年(1834)2月,勝手掛老中水野忠成 の病死により勝手掛になる。しかし,翌6年10月,但馬国出石藩(兵庫県出石町)仙石家の御家騒動(仙石騒動)の関係者として責任を問われ,老中辞任。同12月隠居。7年3月には浜田藩時代の密貿易(竹島事件)が発覚し,陸奥国棚倉(福島県棚倉市)へ転封。同年12月永蟄居。順調に老中にまで昇り詰めたが,御家騒動に巻き込まれ,その手腕を発揮することなく失脚した人物。<参考文献>北島正元『水野忠邦』
(安藤優一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報