日本歴史地名大系 「松平村」の解説 松平村まつだいらむら 茨城県:久慈郡水府村松平村[現在地名]水府村松平山田川の中流に位置し、西は千手(せんず)村(現金砂郷村)・棚谷(たなや)村。「常陸国風土記」の久慈郡の項にみえる「小田」は「山田」の誤写で、この付近一帯をさしたものと推定される。山田川の東の山麓に山田入(やまだいり)の地名がある。「日本後紀」の弘仁三年(八一二)一〇月条にみえる新設の「小田」駅、「延喜式」(兵部省)の常陸国駅馬にみえる「山田」駅はこの地と比定される。「佐竹大系纂」(佐竹寺蔵)によると、足利尊氏は佐竹の一族山入師義にこの地を与え、子の義郷がここに住した。文禄三年(一五九四)の太閤検地後は佐竹義宣の蔵入地となり、北義憲の預り地となった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報