柏原孫左衛門(読み)かしわばら・まござえもん

朝日日本歴史人物事典 「柏原孫左衛門」の解説

柏原孫左衛門(4代)

没年享保14.7.16(1729.8.10)
生年:延宝6(1678)
江戸中期の木綿問屋。号は光忠屋号柏屋。柏原家3代当主助右衛門の弟として京都に生まれ,兄の没後42歳で家督を継ぐ。初代三右衛門が創業した江戸店持京商人(本店を京都におき江戸店を通じて商品を売りさばく)としての商家経営を担い,特にこの時期,木綿を多く扱った。妻りよ(栄長)は京都の初期豪商那波家の出であり,この婚姻は柏原家の家格の上昇に資するところがあったという。光忠没後,りよは養子三右衛門の後見者として店務をみるようになり,宝暦12(1762)年,70歳で没するまで発展期の柏原家の経営を支えた。<参考文献>林玲子『江戸問屋仲間の研究』,同「京都町家女性の存在形態」(近世女性史研究会編『論集 近世女性史』)

(谷本雅之)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「柏原孫左衛門」の解説

柏原孫左衛門 かしわばら-まござえもん

1678-1729 江戸時代中期の商人。
延宝6年生まれ。兄の柏原家3代助右衛門の没後,享保(きょうほう)4年(1719)その跡をつぐ。京都の本店で商品を仕入れ,江戸で小間物問屋のほか木綿・呉服などの商いをいとなんだ。享保14年7月16日死去。52歳。京都出身。号は光忠。屋号は柏屋。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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