柳井村(読み)やないむら

日本歴史地名大系 「柳井村」の解説

柳井村
やないむら

[現在地名]柳井市大字柳井

琴石こといし山の西に広がり、北は伊陸いかち、東は日積ひづみおよび大畠おおばたけ遠崎とおざき(現玖珂郡大畠町)、西は余田よた新庄しんじよう古開作こがいさくの各村と接し、南は海に面する。南海上に浮ぶはだか島は柳井村に属する。岩国藩領柳井組に属した。

柳井の地名は貞永元年(一二三二)の周防国司庁宣案(東大寺文書)に「楊井庄」とみえるのが早い。中世は山城国妙法みようほう院が管理する蓮華王れんげおう(現京都市東山区)荘園であった(三浦家文書)

慶長五年(一六〇〇)検地帳に「楊井庄」とあり、同一五年の検地帳にはただ「楊井」と記される。


柳井村
やないむら

[現在地名]明石市魚住町金うおずみちようかなさき

赤根あかね川中流の西側、金ヶ崎村の南にある。「明石記」によれば金ヶ崎村のうちで、村の規模は東西二五間・南北七〇間。金ヶ崎村高札場から八町。郷蔵一・小藪一、産土神の住吉大明神のほか才の神、村の檀那寺である浄土宗延命えんめい寺、地蔵堂があった。当地には行基にちなんだ香盤こうばん池があり、この地に足を踏入れると祟りがあると伝える。赤根川沿いにある柳井戸は、魚住の泊を築いた行基が入港する船に清水を補給するために掘らせたといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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