日本歴史地名大系 「根崎神社」の解説
根崎神社
ねさきじんじや
日本海に面した海岸沿いにある。祭神天照皇大神。社寺明細帳(熊石町役場所蔵文書)は創建を慶長一一年(一六〇六)とするが、「福山秘府」には「観音堂 寛文五年造立。神体円空作」とあり、これが当社に比定されている。「廻浦日記」には熊石村鎮守として「神明宮」とみえる。慶応元年(一八六五)の熊石御番所御用取扱大略書写(高倉家文書)によれば、熊石村鎮守根崎大神宮は八月一〇日が祭日で、隔年の八月九日・一〇日に神輿が熊石番所玄関前に渡御し祈祷拝礼が行われたという。当社には文化一三年(一八一六)鳥居の建立を伝える棟札、文久元年(一八六一)鳥居と社殿の建築を記録した棟札、明治二六年(一八九三)神明造の本殿と拝殿の造立を伝える棟札などが伝存する。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報