桃園の義を結ぶ(読み)とうえんのぎをむすぶ

精選版 日本国語大辞典 「桃園の義を結ぶ」の意味・読み・例文・類語

とうえん【桃園】=の[=に]義(ぎ)を結(むす)

(中国後漢の末、蜀の劉備関羽張飛の三豪傑が、桃園義兄弟の契りを結んだという「三国志演義‐第一回」の故事から) 義兄弟の契りを結ぶ。また、義兄弟のような深い間柄となる。
洒落本・夜半茶漬(1788)美濃近江寐物語「一人は美濃、一人は近江とて〈略〉桃(トウ)えんに義をむすび」

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故事成語を知る辞典 「桃園の義を結ぶ」の解説

桃園の義を結ぶ

義兄弟の契りを結ぶこと。また、義兄弟のような深い間柄になること。

[由来] 「三国志演義―一」に出て来るエピソードから。舞台は二世紀の終わり、後漢王朝末期の混乱した時代の中国。豪族りゅうと、武将かんちょうの三人は、義兄弟の契りを結び、世を乱す悪者を征伐して後漢王朝を立て直そうと誓いました。これは史実ではありませんが、「三国志演義」の物語の始まりとして有名。その部分のタイトルに「桃園に宴して豪傑たり、義を結ぶ(桃の花咲く庭で酒宴を催して、豪傑三人が義兄弟の誓いを結ぶ)」とあるところから、故事成語として使われます。

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