桃浦(読み)とうほ

精選版 日本国語大辞典 「桃浦」の意味・読み・例文・類語

とう‐ほ タウ‥【桃浦】

〘名〙 桃の花が咲く岸辺や入り江。
本朝麗藻(1010か)上・林花落灑舟〈藤原道長〉「夜維桃浦紅雨、春艤柳堤絮風」 〔白居易‐和春深二十首・十二〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「桃浦」の解説

桃浦
もものうら

[現在地名]石巻市桃浦

牡鹿おしか半島西岸桃浦湾の奥部、大六天だいろくてん(四四〇・三メートル)の西麓沿いに立地する漁村で、西は蛤浜はまぐりはまを経て折浜おりのはま、南は月浦つきのうら侍浜さむらいはまに続く。地名は武陵桃源になぞらえたものと伝える(宮城県地名考)。「湾口広きにも拘らず、湾外強風流行するも、南西風を除き余濤の来たる稀にして、錨地の平穏なる意料の外なり」とされる天然の良港(水路志)。湾内は魚介類の宝庫正保郷帳に田三八三文・畑一貫四〇文とあり、柴山と注記される。狐崎組大肝入は当初狐崎浜きつねざきはまの平塚氏が世襲したが、正保(一六四四―四八)から寛文年間(一六六一―七三)は桃浦の後藤氏が勤めたと伝える(石巻市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android