桶ヶ谷沼(読み)おけがやぬま

日本歴史地名大系 「桶ヶ谷沼」の解説

桶ヶ谷沼
おけがやぬま

[現在地名]磐田市岩井

岩井いわい地区の南東部、磐田原台地山間にある平地性淡水池沼。面積七・四三ヘクタール、このうちまこも原二・一二ヘクタール、葦・まこも原三・六二ヘクタール、水面一・六九ヘクタール。沼の平均水深は〇・六メートル、最深部一・六五メートル。六五種類のとんぼが生息し、カキツバタ群落オニバスタヌキモなどの水生植物、一三〇余種類の鳥類が観察され、冬季には一千羽以上のマガモを中心に約二千羽に及ぶカモ類が生息する。桶ヶ谷沼の名については元亀三年(一五七二)徳川軍と武田軍の戦いで徳川軍が岩井原いわいばらに布陣したとき、赤飯を炊いて戦勝祈願した際の桶道具をこの池に収めたとか、武田軍が馬桶を洗ったことにちなむなどの伝承がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 用水池 新開地

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android