棘の路(読み)オドロノミチ

デジタル大辞泉 「棘の路」の意味・読み・例文・類語

おどろ‐の‐みち【×棘の路】

雑草いばらなどの生い茂った道。
「うづもれし―を尋ねてぞふるきみゆきの跡もとひける」〈新後撰神祇
《「棘路きょくろ」を訓読みにした語》公卿のこと。
位山―も程とほし花の外なる嶺のしゐ柴」〈新拾遺・雑上〉

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精選版 日本国語大辞典 「棘の路」の意味・読み・例文・類語

おどろ【棘】 の 路(みち)

  1. 草木、いばらなどの乱れ茂っている道。やぶ道。和歌では「公卿」の意を掛けることが多い。
    1. [初出の実例]「かすが野のおどろのみちの埋(むもれ)水末だに神のしるしあらはせ〈藤原俊成〉」(出典新古今和歌集(1205)神祇・一八九八)

棘の路の補助注記

和歌で「公卿」の意に用いるのは、中国で「九卿」を「九棘」とも称し、また、異称を「棘路(きょくろ)」ともいったところから、その語を訓読したことによる。

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