20世紀日本人名事典 「森義利」の解説
森 義利
モリ ヨシトシ
昭和・平成期の版画家
- 生年
- 明治31(1898)年10月31日
- 没年
- 平成4(1992)年5月29日
- 出生地
- 東京・日本橋
- 学歴〔年〕
- 太平画会洋画研究所,川端画学校日本画科〔大正12年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 東京国際版画ビエンナーレ展次席(第1回)〔昭和32年〕,バルセロナ国際版画展入賞(第1回)〔昭和44年〕,紺綬褒章〔昭和51年〕,名誉美術博士号(メリーランド州立大学)〔昭和57年〕
- 経歴
- 少年期から絵を志して、大正4年日本画家山川秀峰に入門。師の父から友禅染の手ほどきを受けて染色の道に進む。昭和17年柳宗悦に師事。21年型染作品で第1回日展工芸部門に入選。その後、芹沢銈介に師事し、合版版に型染版を併用した合羽摺を開発。32年東京国際版画ビエンナーレで外国の審査員に称賛されて注目を浴びる。50歳を過ぎてから、“静”の染色から“動”の版画に移行。主題は日本の風俗、生活、芸能、文学など広範囲に及んだ。代表作品に「夏の市」「幕の市」「源平海戦」「ともえの勇姿」など。ニューヨーク近代美術館、バルセロナ市立近代美術館、シカゴ美術館、東京国立近代美術館、首相官邸などに作品が収蔵されている。平成10年生誕100年を記念した作品展が中央区郷土資料館で開催された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報