椋平広吉(読み)ムクヒラ ヒロキチ

20世紀日本人名事典 「椋平広吉」の解説

椋平 広吉
ムクヒラ ヒロキチ

大正・昭和期の地震研究家



生年
明治36(1903)年10月2日

没年
平成4(1992)年10月8日

出生地
京都府宮津市

学歴〔年〕
高小卒

経歴
小学校時代、早大講義録などで独学。4年生の時、古雑誌の濃尾地震の記事を見て地震予知関心を持つ。大正8年宮津地方で「日の粉」と呼ばれる虹を見た。その後名古屋地方に地震があり、以後何度か同様の体験をし、大地震の前兆確信。12年の関東大地震、昭和5年の北伊豆地震、21年の南紀地震、23年の福井地震、49年の銚子沖地震など多くの地震を前日に予言したといわれる。気象学者藤原咲平は12年東大地震研究所彙報に「地震の前兆としてのいわゆる椋平虹について」を英文で発表、椋平虹と命名、世界に紹介したが、学会では殆ど認められなかった。新田次郎の小説「虹の人」のモデル。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

関連語 学歴

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「椋平広吉」の解説

椋平広吉 むくひら-ひろきち

1903-1992 大正-昭和時代の地震研究家。
明治36年10月2日生まれ。独学で地震を研究。特殊な虹をみたあとで地震を何度も体験したことから,それを地震の前兆現象と主張。藤原咲平によって「東大地震研究所彙報」に「椋平虹」として紹介され有名となったが,おおくの専門家には否定された。平成4年10月8日死去。89歳。京都出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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