ニワトリの卵などを人工孵化(ふか)させる際に,孵卵器に入れた卵の中の無精卵や,孵化の途中で生じた発育中止卵を取り除くための作業。普通は21日の孵卵期間中に3回実施する。検卵には検卵器を用いて光線による透視で発育中の胚の様子を見る。第1回は孵卵5~6日目に行い,無精卵と初期発育中止卵を取り除く。無精卵は卵黄が透明で陰影がないが,受精卵は中央に胚の存在を示す小黒点があり,その周囲に赤い血管網も認められる。中止卵は黒点はあるが血管網が見られず,黒点を囲んで円形の血管輪が認められる。第2回は11~12日目ころに行い,発育中の卵は胚の動きで確認ができる。第3回は18日目ころに行うもので,卵は気室以外ほとんど暗黒であるが,発育卵では運動と自温で判別することができる。検卵を行わず放置すると,死卵が腐敗して発生する有毒ガスで,他の発育中の卵も全滅するおそれがあり,慎重に行う必要がある。
執筆者:正田 陽一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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