検疫伝染病(読み)ケンエキデンセンビョウ

デジタル大辞泉 「検疫伝染病」の意味・読み・例文・類語

けんえき‐でんせんびょう〔‐デンセンビヤウ〕【検疫伝染病】

検疫感染症

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精選版 日本国語大辞典 「検疫伝染病」の意味・読み・例文・類語

けんえき‐でんせんびょう‥デンセンビャウ【検疫伝染病】

  1. 〘 名詞 〙こくさいけんえきでんせんびょう(国際検疫伝染病)

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百科事典マイペディア 「検疫伝染病」の意味・わかりやすい解説

検疫伝染病【けんえきでんせんびょう】

空港海港などにおいて国際検疫対象となる伝染病。1951年制定の検疫法には,コレラペスト発疹チフス天然痘黄熱再帰熱の6種が規定されていたが,国際衛生規則に即して1970年発疹チフスと再帰熱,1981年天然痘が除外され,現在では3種となった。
→関連項目検疫検疫法

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「検疫伝染病」の意味・わかりやすい解説

検疫伝染病
けんえきでんせんびょう

検疫所による検疫の対象となる伝染病に対して使われていた呼称。1998年(平成10)に「感染症予防・医療法(感染症新法)」が公布されたのに伴い「検疫法」も改正され、「検疫感染症」に変更された。

[編集部]

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世界大百科事典(旧版)内の検疫伝染病の言及

【感染】より

…また法定伝染病には汚染物を消毒する規定がある。外来伝染病に対しては海港および空港での検疫が行われ,検疫伝染病が指定されている。 感染経路対策としては経路を遮断することで,直接感染をさけるには患者との面会を制限し,病室別換気・消毒,予防着やマスクの着用(過信できない),手洗いなどを十分に行う。…

【検疫】より

…国内には常在せず,病原体が海外から持ち込まれた場合のみ流行する伝染病を外来伝染病というが,この外来伝染病の対策として検疫が行われる。外来伝染病のうち,検疫法に規定された伝染病を検疫伝染病といい,国際保健規則に準拠してコレラペスト黄熱の3疾患が指定されている。検疫業務には,(1)ヒトの検疫(患者・保菌者・健康接触者の発見および行動制限),(2)貨物の検疫(コレラ汚染地域から輸入される生鮮魚介類を対象としたコレラ菌検査),(3)予防接種(実施,予防接種証明書の発給),(4)船舶の衛生検査(ペスト防疫を目的とした鼠族の駆除,船舶内の衛生検査の実施・証明書の発給),(5)港湾衛生業務(検疫伝染病および政令で定めた伝染病である日本脳炎・マラリアの定着防止を目的とした海港・空港の衛生状態の把握)があり,全国で103ヵ所(海港82ヵ所,空港21ヵ所)の検疫所によって行われている。…

【伝染病】より

…そのほかに結核予防法,らい予防法(1997年に廃止),性病予防法,寄生虫病予防法(1994年に廃止),エイズ予防法(1989年に施行)などにより届出を必要とする伝染病や,学校保健法による学校伝染病の規定もある。また検疫における予防対象である検疫伝染病はコレラ,ペスト,黄熱の3病で,国際保健規則(悪疫の国際間伝播を防止するための国際的なとりきめ)にのっとり,国内法としては検疫法により定められている。しかし,これらの個別法規が実情に合わなくなってきているため,厚生省では,伝染病予防法を廃止して,総合感染症対策の実施を検討中である。…

【ペスト】より

…WHOの記録によれば,1980年にこれらの地域から372人の患者の発生と,うち26人の死亡が報じられている。現在日本ではコレラ,痘瘡(とうそう)(天然痘),黄熱と共に検疫伝染病に指定されている。 ペストは人獣共通伝染病であり,その流行にはつねにネズミとネズミノミが関与し,ヒトの流行に先立ってネズミの間の流行が起こる。…

【防疫】より

伝染病発生の三大要因(感染源,感染経路,個体の感受性)を中心に環境条件や宿主条件を加えて,総合的に対策を立てて流行を防ぐことをいう。本来,伝染病予防と同義語であるが,防疫を伝染病発生時の対策(防遏((ぼうあつ)))のみに限局して使うこともあり,そのため発生時防疫と平常時防疫に区別することがある。日本においては,伝染病予防法等により感染源・感染経路対策(患者の早期発見・早期治療,隔離による伝播防止等)を,予防接種により感受性者対策を,また環境衛生の整備を目的とする各種法律によって感染経路対策(媒介動物対策,検疫による伝染病の侵入防止等)を行っている。…

※「検疫伝染病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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