楓川
もみじがわ
日本橋川から江戸橋の付近で南へ分流し、本材木町一丁目と坂本町一丁目の間を南下、弾正橋南側から東へ折れ、本八丁堀に沿って流れて大川(隅田川)に注ぐ。海賊橋・新場橋・越中橋などが架され、両岸に楓河岸が続いた。本材木町一―二丁目辺りの河岸はとくに本材木町河岸とよばれた。新場橋付近には延宝二年(一六七四)に開設された魚市場、新場があった。寛永江戸図や明暦三年(一六五七)の新添江戸之図では外堀から東へ向かい中橋をくぐり下槙町で合流するように描かれていた支流(紅葉川)は、明暦大火後に西半分が埋立てられて中橋広小路となり、安永(一七七二―八一)から弘化(一八四四―四八)までに残りの東半分も埋立てられて消滅した(沿革図書・「撰要永久録」)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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