楢橋渡（読み）ナラハシ ワタル

新訂 政治家人名事典 明治～昭和

楢橋 渡
ナラハシ ワタル

肩書

衆院議員,運輸相,国民民主党最高顧問

生年月日

明治35年3月22日

出生地

福岡県久留米市

学歴

中大法学部卒 リヨン大(仏)卒 ソルボンヌ大(仏)卒

経歴

大正12年、20歳の時、独学で弁護士試験に合格、3年後渡仏してリヨン、ソルボンヌ両大学に学ぶ。帰国後、フランス政府を相手どり対外債務の東京市債事件を担当して勝訴、一躍有名となった。昭和14年上海に渡り、ホテル「北京飯店」の経営を手がけて軍政官界に顔を売り込み、17年衆院議員に当選。戦後の20年には幣原内閣の国務相兼書記官長となり、すぐれた語学力と交渉能力を駆使してのGHQ(連合国軍総司令部)高官との派手な社交でしばしば話題となる。その後34年、岸内閣の運輸相となったが、武州鉄道との汚職事件が問われ、48年に東京高裁で懲役2年、執行猶予4年の刑が確定。その前年の47年に衆院に当選、政界に復帰したが、刑の確定後間もなく死去した。その風貌と弁舌から“怪物“と呼ばれ、「激流に棹さして」の著書がある。

没年月日

昭和48年11月17日

家族

息子=楢橋 進(衆院議員)

出典　日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典　明治～昭和」（2003年刊）

20世紀日本人名事典

楢橋 渡
ナラハシ ワタル

昭和期の政治家,弁護士 衆院議員;運輸相;国民民主党最高顧問。

生年

明治35(1902)年3月22日

没年

昭和48(1973)年11月17日

出生地

福岡県久留米市

学歴〔年〕

中大法学部卒,リヨン大(仏)卒,ソルボンヌ大(仏)卒

経歴

大正12年、20歳の時、独学で弁護士試験に合格、3年後渡仏してリヨン、ソルボンヌ両大学に学ぶ。帰国後、フランス政府を相手どり対外債務の東京市債事件を担当して勝訴、一躍有名となった。昭和14年上海に渡り、ホテル「北京飯店」の経営を手がけて軍政官界に顔を売り込み、17年衆院議員に当選。戦後の20年には幣原内閣の国務相兼書記官長となり、すぐれた語学力と交渉能力を駆使してのGHQ(連合国軍総司令部)高官との派手な社交でしばしば話題となる。その後34年、岸内閣の運輸相となったが、武州鉄道との汚職事件が問われ、48年に東京高裁で懲役2年、執行猶予4年の刑が確定。その前年の47年に衆院に当選、政界に復帰したが、刑の確定後間もなく死去した。その風貌と弁舌から“怪物“と呼ばれ、「激流に棹さして」の著書がある。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

楢橋渡 ならはし-わたる

1902－1973　昭和時代の政治家。
明治35年3月22日生まれ。炭鉱ではたらいたのち独学で弁護士試験に合格。フランスのリヨン大などでまなび,昭和17年衆議院議員(当選7回,自民党)。戦後,幣原(しではら)内閣の書記官長や第2次岸内閣運輸相をつとめた。36年武州鉄道汚職事件で逮捕され,有罪となった。昭和48年11月17日死去。71歳。福岡県出身。著作に「激流に棹さして」。

出典　講談社

367日誕生日大事典

楢橋 渡 (ならはし わたる)

生年月日:1902年3月22日
昭和時代の政治家;弁護士。衆議院議員
1973年没

出典　日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」