楮幣(読み)ちょへい

精選版 日本国語大辞典 「楮幣」の意味・読み・例文・類語

ちょ‐へい【楮幣】

〘名〙 紙幣
開国起原(1893)〈勝海舟〉慶応年間邦内之形勢四「楮幣は百万両なり千万両なり、現在之実貨備へ置楮幣に代へ候事故、引替之節、何時成共差支無候間、上下是を信用し、通用差支無之」 〔宋史‐李道伝〕

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デジタル大辞泉 「楮幣」の意味・読み・例文・類語

ちょ‐へい【×楮幣】

紙幣。
負債を償うに充るの―を封送せられたるなり」〈織田訳・花柳春話

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普及版 字通 「楮幣」の読み・字形・画数・意味

【楮幣】ちよへい

紙幣。〔宋史、列女、曾氏の婦晏伝〕寇、縣を破る。~晏乃ち牛山傍に依り、自ら一砦(さい)を爲(つく)る。~(おく)りて、以て五砦の義丁を勞す。

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世界大百科事典(旧版)内の楮幣の言及

【紙幣】より

…これは保証準備額の固定を避けた点で,より多く銀行主義的であるといえる。
[日本]
日本日本における広義の紙幣の発展史をみると,古くからの記録に残っているものには後醍醐天皇の時代(1319‐39)の楮幣(ちよへい),南北朝末期吉野地方の手形(組合札),慶長年間(1596‐1615)以後の伊勢の端書(はがき)(羽書),元和年間(1615‐24)の大坂の銀七分札(元和札),伊勢の丁銀札,堺の銀札など局地的な紙幣の発行がある。江戸中期以後,諸藩および旗本の封内で通用した国札(藩札),慶応年間(1865‐68)以後の幕府の金札の出現によって広範な通用力をもつ政府紙幣の発行をみる。…

※「楮幣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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