狂言の曲名。太郎冠者(かじゃ)狂言。和泉(いずみ)流現行曲、大蔵(おおくら)流でも上演することがある。主人は、太郎冠者(シテ)に米蔵を、次郎冠者には酒蔵を預け、それぞれ持ち場を離れず留守番をするように命じて出かける。太郎冠者がふと窓から酒蔵をのぞくと、次郎冠者が盗み酒をしている。太郎冠者も相伴にあずかりたいが米蔵をあけるわけにはいかず、思案のすえ、竹の樋(とい)を窓越しに渡して酒蔵から米蔵へ酒をつぐ。いい気分になった2人はいちいち樋の酒はめんどうと、酒蔵へ合流。酒宴最高潮に主人が帰宅し、2人をみつけて追い込む。米蔵を橋掛り一ノ松、酒蔵を本舞台に設定し、その間を長い樋でつなぐという、能舞台空間の特殊性を生かした演出がすばらしい。
[油谷光雄]
4月1日の午前中に、罪のないうそをついて人をかついでも許されるという風習。また、4月1日のこと。あるいは、かつがれた人のこと。四月ばか。万愚節。《季 春》[補説]西洋もしくはインドに始まる風習で、日本...