樋口広太郎(読み)ひぐちひろたろう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「樋口広太郎」の意味・わかりやすい解説

樋口広太郎
ひぐちひろたろう

[生]1926.1.25. 京都,京都
[没]2012.9.16. 東京
経営者。1949年京都大学経済学部卒業後,住友銀行(→三井住友銀行)に入行。営業総本部長,国際総本部長などを経て 1986年副頭取から,当時経営が低迷し,同行をメインバンクとしていたアサヒビール社長に転ずる。1987年に「スーパードライ」を投入し,爆発的なヒットを記録。また,画期的な経営手法を相次ぎ導入し,アサヒビールの復活に成功した。1992年会長に就任。1999年にアサヒビールがビール部門で業界首位となったのを機に相談役名誉会長に退く。多くの公職でも活躍した。1994年に首相の私的諮問機関である防衛問題懇談会の座長に就任。「防衛計画の大綱」の見直しに取り組み,国連平和維持軍 PKF参加の凍結解除などを盛り込んだ報告書をまとめた。小渕恵三内閣で経済戦略会議議長小泉純一郎内閣で内閣特別顧問も務めた。没後,従三位に叙され,旭日大綬章を授与された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「樋口広太郎」の解説

樋口広太郎 ひぐち-ひろたろう

1926-2012 昭和後期-平成時代の経営者。
大正15年1月25日生まれ。昭和24年住友銀行(現・三井住友銀行)にはいり,57年副頭取。61年朝日麦酒(現・アサヒビール)社長に就任,翌年発売のアサヒスーパードライをヒットさせる。平成4年会長。ビール部門で業界1位となったのを機に,11年相談役名誉会長。7年経団連副会長。10年首相の諮問機関「経済戦略会議」議長。11年新国立劇場理事長。13年東京都現代美術館館長。平成24年9月16日死去。86歳。京都出身。京大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android