橙皮(読み)トウヒ

精選版 日本国語大辞典 「橙皮」の意味・読み・例文・類語

とう‐ひタウ‥【橙皮】

  1. 〘 名詞 〙(だいだい)の木や果実の皮。また、それを乾かしたもの。木の皮は鎧(よろい)の札(さね)に、果実の皮は他薬に混ぜて健胃剤・矯臭剤として使用する。
    1. [初出の実例]「橙皮を板に張り革を乾す如く釘もて四方を打つけ」(出典:随筆・甲子夜話(1821‐41)四六)

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百科事典マイペディア 「橙皮」の意味・わかりやすい解説

橙皮【とうひ】

生薬。ダイダイの成熟果実の皮。粉末,チンキ,シロップ剤などにして芳香・苦味健胃薬に用いる。成分精油にはd-リモネンのほか,ヘスペリジンなどのフラボン配糖体(苦味成分)を含む。類似生薬に夏皮(ナツミカン),陳皮ウンシュウミカン),クエン皮(レモン)など。

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世界大百科事典(旧版)内の橙皮の言及

【ダイダイ(橙)】より

…昔は乾燥した果皮を蚊やりに用いた。【山田 彬雄】
[薬用]
 ダイダイの成熟果皮を橙皮という。精油を含み,その成分はd‐リモネンで,そのほかにフラボノイド,ヘスペリジン,ジテルペノイド,リモニン(苦味質)が含有されている。…

※「橙皮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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