櫓時計(読み)ヤグラドケイ

デジタル大辞泉 「櫓時計」の意味・読み・例文・類語

やぐら‐どけい【×櫓時計】

機械部が火の見櫓のような四角い台の上に置かれ、台の中に下げられた重錘じゅうすい動力として動く置時計。最も初期和時計

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精選版 日本国語大辞典 「櫓時計」の意味・読み・例文・類語

やぐら‐どけい【櫓時計】

  1. 〘 名詞 〙 鐘楼のような形の台に載せたおもりのついた時計。和時計の最初のもので、ヨーロッパ掛時計モデルにして作られた。
    1. [初出の実例]「この前に置き物の唐獅子、櫓時計(ヤグラドケイ)」(出典歌舞伎絵本合法衢(1810)五幕)

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世界大百科事典(旧版)内の櫓時計の言及

【和時計】より

…これらの時計は現在の時刻法と同じ定時法のものであったが,日本はまだ不定時法の時代で,1873年(明治6)の改正までは西洋の時計はそのままでは日本では実用にならなかった。そこで基本的な機構を模倣しながら不定時法の時刻を示すようにくふうを加え,日本以外に類例のない二挺天秤(にちようてんびん),割駒式文字盤のような独創的な機構をもち,櫓(やぐら)時計,台時計,尺時計,枕時計,印籠時計などの,工芸的に見ても独創的できわめて優美な時計がつくり上げられたのである。もちろんこれは一挙に完成されたものではなく,初期の単純素朴な形の鉄製機械から始まって,約250年の間に発達したものである。…

※「櫓時計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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