此頃(読み)このごろ

精選版 日本国語大辞典「此頃」の解説

この‐ごろ【此頃】

〘名〙 (上代は「このころ」)
① 近い過去から現在までの漠然とした時間をさしていう。ちかごろ。最近。この日頃。近来。このじゅう。このじゅううち。
万葉(8C後)一四・三五〇六「新室(にひむろ)蚕時(こどき)に到ればはだ薄穂に出し君が見えぬ己能許呂(コノコロ)
※談義本・世間万病回春(1771)五「比日(コノゴロ)は久しく御意得ぬに」
② 近い未来の漠然としたある期間をさしていう。近いうち。近日
※万葉(8C後)一〇・二三二九「雪寒み咲きには開(さ)かず梅の花よし比来(このころ)はさてもあるがね」
歌舞伎・蝶々孖梅菊(1828)二幕「木梚町が、大分面白いといふ事ゆゑ、こちのお福さんも、是非この頃(ゴロ)に、見に行くと申す事でござりますわいなア」
③ 過去の、現在と季節や時間の対応する漠然としたある期間をさしていう。今時分
源氏(1001‐14頃)御法「むかし大将の御母うせ給へりしもこの比のことぞかしとおぼしつるにいと物かなしく」
[補注]現代語の、過去におけるある時期をさす「このころ」は連語と認め、このには含めなかった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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