殷殷（読み）インイン

デジタル大辞泉

いん‐いん【^×殷^×殷】

［ト・タル］［文］［形動タリ］大きな音が鳴り響くさま。「雷鳴が殷殷ととどろく」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

いん‐いん【殷殷】

1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
2. ① 雷、鐘、車、大砲などの音が大きく鳴り響くようす。〔色葉字類抄（1177‐81）〕
   1. [初出の実例]「殷殷(インイン)たる梵音(ぼんおん)は」(出典：太平記（１４Ｃ後）二五)
   2. [その他の文献]〔史記‐蘇秦伝〕
3. ② 多いさま。さかんなさま。
   1. [初出の実例]「葡萄の美酒、血紅殷々(インイン)朱門の膳羞に上れども」(出典：ヒューマニチー（1896）〈田岡嶺雲〉)
   2. [その他の文献]〔呂氏春秋‐慎人〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【殷殷】いんいん

さかんなさま。〔呂覧、慎人〕其の時にふや、登りて天子と爲る。賢士之れに歸し、民之れを譽む。夫女子、振振殷殷として、戴(たいえつ)せざる無し。

字通「殷」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」