水注(読み)すいちゅう

精選版 日本国語大辞典 「水注」の意味・読み・例文・類語

すい‐ちゅう【水注】

〘名〙
茶道具一つ水指(みずさし)に水を移す時に用いる。みずつぎ。
春城随筆(1926)〈市島春城〉趣味談叢「本来洗器は杯を洗ふ毎に改むるを要す、若し煩を厭はば水注を具へ、獻酬毎に火を注ぐべし」

みず‐つぎ みづ‥【水注】

〘名〙 =みずさし(水差)②〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子好色二代男(1684)五「禿が水次(ミツツギ)持てまいって」

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デジタル大辞泉 「水注」の意味・読み・例文・類語

すい‐ちゅう【水注】

水滴すいてき2」に同じ。
茶道で、点前てまえの際に用いる水の容器。みずさし。

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普及版 字通 「水注」の読み・字形・画数・意味

【水注】すいちゆう

水さし。

字通「水」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の水注の言及

【水滴】より

…墨をするために水を蓄え,また硯に注ぐ容器。形態や大小によって,硯滴(けんてき),水注,水盅(すいちゆう),水中丞(すいちゆうじよう),水盂(すいう),蟾蜍(せんじよ)などとも称し,日本では古くは須美須里賀米(すみすりがめ)(《和名抄》),硯瓶(すずりがめ)(《栄華物語》)などともいった。狭義の水滴は,2ヵ所の小孔(風穴と水穴)をあけ,少量のしずくを落とすくふうがなされたものをいう。…

【煎茶道】より

…茶則は竹製が多く,他に木製,象牙製,金属製などがある。(7)水注,水指 茶器の洗浄や補給用の水を入れておく。水注には宝珠形,仙盞瓶形や提梁式のものなどがあり,材質も陶磁器,スズ,黄銅製などとさまざまである。…

※「水注」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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