水漉(読み)みずこし

精選版 日本国語大辞典 「水漉」の意味・読み・例文・類語

みず‐こし みづ‥【水漉】

〘名〙
① 食品の水をきるために用いられる目の細かい篩(ふるい)。馬の尾、針金、あるいは竹や布で底を張ったもの。また、生水を漉して虫などを除くための布袋水嚢。水ふるい。〔文明十一年本下学集(1479‐1505)〕
② 桶(おけ)などの底に砂利、砂、木炭などを盛り、布、棕櫚の毛などを張って、水垢や雑物を取り去り、水を澄ます用器。
咄本・私可多咄(1671)三「あめといふものは天にも人が有て、水こしにてとをすか」
下水などの塵芥を集めるために、下水口にとりつけたもの。
※西洋家作雛形(1872)〈村田文夫・山田貢一郎訳〉一「流し捨ての道には、二重(ふたえ)水漏(ミヅコシ)〈略〉を備ふべし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の水漉の言及

【土器】より

…一方,粘土に水を多量に加えてかき混ぜ,重い砂粒を沈殿させ,上の泥水を別の容器に移してその水分を蒸発させることで緻密な粘土を得ることができる。これを水簸(すいひ)(水飛,水漉とも書く)と呼び,磁器や高級な陶器の素地作りでは,今日も重要な工程である。なお別種の粘土を混ぜ合わせて好適な素地を作ることもある。…

※「水漉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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