永徳寺跡(読み)えいとくじあと

日本歴史地名大系 「永徳寺跡」の解説

永徳寺跡
えいとくじあと

[現在地名]玉名市高瀬 横川

繁根木はねぎ川左岸、近世高瀬たかせ町の北西部のよこ町筋の裏町にあり、大覚だいかく寺の西側に位置した。臨済宗、京都南禅寺末。本尊は十一面観音坐像。開山は中国渡来僧の石屏子介。「国誌」は延文二年(一三五七)創建を伝えるが、「玉名郡誌」所収の由緒は延文二年は彼が来朝した時期で、創建は永徳元年(一三八一)とし、寺名もこれによるとする。「国誌」によると津留つる村に創建とし、同村はのちの永徳寺村とする。永徳寺村は高瀬町南部の八日ようか町の南端に接し、繁根木川と菊池川に挟まれた中洲の南端地域に位置し、高瀬御蔵が設置された場所が当寺の旧地とする(玉名郡誌)。高瀬町に移築したのは慶長一三年(一六〇八)という(国誌)

延文三年に元より帰国した大拙祖能は、帰路高瀬に至り当寺に住している(大拙和尚年譜)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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