江見廃寺
えみはいじ
[現在地名]作東町藤生
吉野川右岸の平地に立地する。寺院跡と考えられている位置に、塔心礎とみられる礎石が一つ地表に露出して残されている。しかしこの周辺からは古瓦の出土も少なく、ほかに遺構の遺存している様子はうかがえない。瓦の多く発見されている地点はこれより西側の山寄りの位置であるが、この付近には礎石は残されていない。塔心礎と推定されている礎石の状況から考えて、伽藍の存在していた地形面は現在の地表面より高い位置にあり、河川の氾濫や整地の結果、遺構面を残していないことが想定される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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