デジタル大辞泉
「整地」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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せい‐ち【整地】
- 〘 名詞 〙
- ① 建築物を構築するために土地をならし地固めをすること。地ならし。
- [初出の実例]「あちこちに〈略〉月面を思わせるあばたができていたが、それも整地されるでもなく」(出典:出発は遂に訪れず(1962)〈島尾敏雄〉)
- ② 作物の種まき、植付けのために土地を整えること。土壌を均一にし、通気と通水の良好を図り、雑草を排除して作物の成育に適するようにすること。
- [初出の実例]「去年までは政府のお金で、一俵でもよくとれるように整地しやはったけど」(出典:凩(1971)〈水上勉〉二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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整地
せいち
一般に土地をならすことをいうが、農業上では作物栽培に際して、最初に田畑を耕し作付けできるように整える作業を総称して整地という。耕地は作物が栽培される間にしだいに固まり、作物の生育に不適当な状態になる。次の作物を作付けするためには整地作業により、土壌を膨軟にして通気、通水を良好にし、また保水力、吸熱力を高めて土の風化を図り、養分が作物に吸収されやすいようにする必要がある。整地すると、その後の播種(はしゅ)、定植および管理作業が能率よくでき、雑草や前作物の残渣(ざんさ)を土中に埋めて耕地に有機物を補給し、また雑草の発生を抑制することができる。
整地の方法は作物や土壌の種類によって異なるが、一般的な畑では、まず耕起し、次に砕土し、最後に均平にする。ムギ類やダイズなどではこの段階で種子を播(ま)くが、野菜やタバコなどでは続いて鎮圧やうねづくりをしてから定植する。水田では、耕起をしてから水を入れ、湛水(たんすい)(水を張った)状態で砕土し、均平にする。これをとくに代掻(しろか)きとよぶ。
手作業で整地するには鍬(くわ)や手犂(てすき)類が用いられるが、現在は機械を利用し、プラウで耕起してハローで砕土する。また、ロータリーハローを用いると、耕起、砕土を一工程で行うことができ、これを耕うんという。
[星川清親]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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整地
せいち
soil preparation
作物の栽培にあたって土壌条件を改良,整備する作業。一般に作物を収穫したあとは土壌は緊密化していて,空気や水の流通が悪く,作物によっては茎根が残っているので,引続いて作物を栽培するのに不適当な状態になっている。したがって,作物の生育,収量に関係のある土壌の温度や水分,養分などの条件をその作物に適するようにし,作物のもつ生産力を最大限に発揮できるように整地する必要がある。整地の方法は畑のうね作り,水田の代掻など土壌の種類や作物によって違ってくる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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