河越城の戦(読み)かわごえじょうのたたかい

改訂新版 世界大百科事典 「河越城の戦」の意味・わかりやすい解説

河越城の戦 (かわごえじょうのたたかい)

1545年(天文14)から翌年にかけておこなわれた後北条氏と山内・扇谷両上杉氏による武蔵国河越城の争奪戦。河越城は扇谷上杉氏居城であったが,1537年(天文6)北条氏綱の攻撃をうけ落城,以来,後北条氏の武蔵における前進拠点となっていた。45年10月関東管領山内上杉憲政は関東の諸将を動員して砂久保に陣をとり,河越城を包囲した。城内では北条氏の将,北条(福島)綱成以下3000人が立てこもって抗戦し,上杉方は長陣をしいて兵粮攻めにした。翌年4月北条氏康は河越城の明渡しを条件に籠城者の赦免を申しいで,拒否されると救援のために出陣した。和を請う態度を示して油断させ,4月20日夜,城中,城外より突出して夜襲をかけ,上杉陣を一挙に壊滅させた(河越夜戦)。扇谷上杉朝定をはじめ倉賀野,難波田以下の多くの将士が敗死し,憲政は上野平井に逃れた。この戦いは後北条氏の上杉氏に対する優位を決定的なものとし,これ以後,武蔵北部への侵攻は急速に進んだ。
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百科事典マイペディア 「河越城の戦」の意味・わかりやすい解説

河越城の戦【かわごえじょうのたたかい】

川越城(河越城)

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