油幕(読み)ゆばく

精選版 日本国語大辞典 「油幕」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐ばく【油幕】

  1. 〘 名詞 〙 雨露をしのぐために桐油を引いた幕。ゆまく。
    1. [初出の実例]「官軍雨露に濡るる時は、大将油幕(ユバク)を張らず」(出典太平記(14C後)二〇)

ゆ‐まく【油幕】

  1. 〘 名詞 〙 油を引いた天幕。油を引いたテント。ゆばく。
    1. [初出の実例]「越王かなはじとやおもひけん、ゆまくのうちにいり、つは者をあつめて」(出典:曾我物語(南北朝頃)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「油幕」の読み・字形・画数・意味

【油幕】ゆう(いう)ばく

油を塗った幕。〔開元天宝遺事、天宝下、油幕〕長安貴家の子弟春時に至る宴し、園圃中に供帳す。行に隨ひて、載するに油を以てす。或いは陰雨ふときは、を以て之れをひ、を盡して歸る。

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