油木八幡神社(読み)ゆきはちまんじんじや

日本歴史地名大系 「油木八幡神社」の解説

油木八幡神社
ゆきはちまんじんじや

[現在地名]油木町油木

油木の中央南方権現ごんげん山の北方にある亀山かめやま鶴山つるやまと通称する並びの丘に吉備津きびつ神社と南北に併存する。前方(南方)亀山吉備津神社、後方(北方)鶴山に当社という配置であるが、これは先行する吉備津神社勧請に遅れて八幡信仰が当地にもたらされたことを示している。祭神は神功皇后・仲哀天皇・応神天皇。旧村社。明治末年油木村内の各小祠を合併合祀。境域はきわめて広く、社叢は原生林の景観を呈して県指定天然記念物。

社伝によれば延喜二年(九〇二)豊前宇佐八幡(現大分県宇佐市)の分霊を勧請したといい、神石郡内の八幡社では最古の草創伝承をもつ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の油木八幡神社の言及

【油木[町]】より

…南部を東流する小田川の谷では,古くは銅や鉄が採掘された。油木八幡神社は豊前宇佐八幡の分霊を勧請したと伝え,南北朝期の《紙本墨書大般若経》を蔵する。10月の例祭には〈神儀〉の行事が奉納される。…

※「油木八幡神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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