油濁(読み)ゆだく

精選版 日本国語大辞典 「油濁」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐だく【油濁】

  1. 〘 名詞 〙 重油・廃油などの流出による海・川・湖などの水の汚れ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「油濁」の意味・わかりやすい解説

油濁
ゆだく

石油による水質汚濁タンカーのバラスト水の放流,石油類の流出事故などが原因で,年々増加している。石油類の大量流出により沿岸海底がよごされ,魚介類が大量に被害を受ける場合,廃油ボール海浜に打上げられる場合,異臭魚が発生する場合など,多様な被害がある。海上船舶に対しては海洋汚染防止法などで規制しているが,1974年の東京湾内のタンカー事故,水島の原油流出事故の情況から,広範な環境破壊の原因になるおそれがあるとして,防災問題とともに対策が急がれている。国際的にも 54年に海洋汚染防止条約,72年に海洋投棄規制条約が採択され,油濁による海洋汚染歯止めをかけた。

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