日本歴史地名大系 「法嶺院」の解説 法嶺院ほうりよういん 青森県:黒石市上十川村法嶺院[現在地名]黒石市上十川十(と)川と高館(たかだて)川に挟まれた山麓部にあり、東側に安入(あにゆう)集落がある。峠の名にちなんで法峠(ほつとげ)といい、また「ほっとうげ」ともよぶ。明治一八年(一八八五)、現在地に移る以前は、高館村の山中にあった。宝塔山と号し日蓮宗。本尊は一塔両尊。寺伝によれば、永仁三年(一二九五)日蓮の高弟日持が蝦夷(えぞ)ヶ島(現北海道)に渡る途中、小(こ)峠の道端の大石に「南無妙法蓮華経」の題目を染筆し、法峠とよばれるようになったという(新撰陸奥国誌)。法峠にはいつからか庵が作られたが、慶長(一五九六―一六一五)の頃から参詣が絶え、廃庵になっていた。宝暦元年(一七五一)黒石妙経(みようきよう)寺一二世日寿が再興して中興の始祖と称した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by