朝日日本歴史人物事典 「津波古政正」の解説
津波古政正
生年:尚【外6BB4】13.8.21(1816.9.12)
幕末琉球の政治家。首里の士族家の生まれ。中国名は東国興。北京の国子監に留学し,帰国後さまざまな職を歴任したのち尚泰王の国師(教授役)となる。理知的でバランス感覚を持つ政治家として知られる。明治政府による琉球処分(沖縄県設置)の動きをめぐって王国内部が紛糾した際も常に冷静な判断を王に意見具申したが,激動の渦中で死去したため,その資質は十分に生かされなかった。高弟に『琉球見聞録』の著者,喜舎場朝賢がいる。
(高良倉吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報