津野神社(読み)つのじんじや

日本歴史地名大系 「津野神社」の解説

津野神社
つのじんじや

[現在地名]今津町北仰

北仰きとげ集落の南部にあり、祭神紀角宿禰きのつぬのすくね命、角凝魂つぬこりむすび命・武内大臣を配祀する。旧郷社。「延喜式」神名帳の高島たかしま郡「津野ツノノ神社」とする説がある。古代角野つの郷の総社地主神で、もとつの大明神と称した。のち河上かわかみ荘が成立すると、酒波さなみ日置ひおき神社とともにその総社となった。一般に日置神社をかみの宮、当社を下の宮とよぶ。両者はともに現在の荒谷あらたに山一帯の総称川上かわかみ山を祀ったと思われる。川上山はかつて岩剣いわつるぎ大菩薩とよばれ、周辺の村々はそう山あるいは山内さんないとよび、柴山として入会っていた。この山は若狭の村々にとっても重要な山林であったと思われ、若狭の倉見くらみ(現福井県三方町)闇見くらみ神社との関係を伝える伝承がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android