浄寂寺(読み)じようじやくじ

日本歴史地名大系 「浄寂寺」の解説

浄寂寺
じようじやくじ

[現在地名]今治市五十嵐

五十嵐いかなし西方かみやまの閑静な谷間にあり、臨済宗妙心寺派で本尊は聖観音菩薩。堂前の扁額「法華山」は、伊予小松藩主一柳直郷の筆である。

寺伝によると魯山の創建で、もとは鳩峰山能寂寺と号したが、寛文年中(一六六一―七三)松尾山浄寂寺と改めたという。能寂寺文書に八幡宮法華三昧堂(山)ともあり、同文書によると府中の石清水八幡宮の別当寺として法華経会・金剛般若経会などを行っていたことがわかる。河野氏・西園寺氏・細川氏らの尊崇をうけている。建長七年(一二五五)の伊予国神社仏閣等免田注進状案(国分寺文書)に「八幡三昧堂六丁」の寺田みえ、そのほか各種の講会料として、八幡宮の名のもとに多くの免田が認められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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