浄発願寺(読み)じようほつがんじ

日本歴史地名大系 「浄発願寺」の解説

浄発願寺
じようほつがんじ

[現在地名]伊勢原市日向

大山の東麓、日向ひなた川右岸にある。無常山と号し、天台宗、本尊阿弥陀如来。もとは上流一の沢いちのさわにあり、「風土記稿」によれば境内はすべて山で、岩石を穿ち少し平らにした所に堂を造立、総門より本堂への道ははなはだしく険阻と記される。昭和一三年(一九三八)九月の山津波により本堂が倒壊、現在の地に移った。

開山は弾誓。旧本堂の左上方約一〇〇メートルの所に弾誓修行の地と伝える岩屋が残り、入口の岩石に弾誓爪彫の阿弥陀と称される像があったが現存しない。創建の時期は不明。岩屋内に慶長一四年(一六〇九)四月銘の供養塔がある。四世空誉により中興され、江戸上野寛永うえのかんえい凌雲りよううん院の末寺となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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