浦川和三郎(読み)うらかわわさぶろう

精選版 日本国語大辞典 「浦川和三郎」の意味・読み・例文・類語

うらかわ‐わさぶろう【浦川和三郎】

  1. カトリック神父。長崎県の人。長崎神学校を卒業、のち長崎教区長、仙台教区司教主著「カトリック教会史」「浦上切支丹史」。明治九~昭和三〇年(一八七六‐一九五五

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20世紀日本人名事典 「浦川和三郎」の解説

浦川 和三郎
ウラカワ ワサブロウ

明治〜昭和期のカトリック司教,キリシタン史研究家 カトリック教会仙台教区司教;長崎公教神学校校長。



生年
明治9年4月6日(1876年)

没年
昭和30(1955)年11月24日

出生地
長崎県長崎市浦上

学歴〔年〕
長崎公教神学校〔明治39年〕卒

経歴
明治39年司祭となり、長崎の五島水ノ浦教会に勤めた後、42年大浦天主堂主任司祭、大正7年長崎公教神学校教授兼任、昭和3年同神学校校長となった。12年長崎教区長を経て、17〜29年仙台教区司教。戦時中、軍国主義に妥協せず教会を守った。戦後は多くの外国宣教会を仙台教区に招き、司教座教会を再建した。傍ら、学究肌の司教として、キリシタン史研究に先駆的役割を果たし、著書に「切支丹の復活 前・後編」「浦上切支丹史」「朝鮮殉教史」「五島切支丹史」「東北キリシタン史」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浦川和三郎」の意味・わかりやすい解説

浦川和三郎
うらかわわさぶろう

[生]1876.4.6. 長崎
[没]1955.11.24. 仙台
カトリックの司祭,著述家。 12歳で長崎公教神学校に入り,司祭への道を歩んだが,日露戦争に出征,帰還して 1906年司祭に叙階。 09~18年長崎市大浦教会主任司祭をつとめたのち,長崎公教神学校教授,同校長を歴任。 37年長崎教区地区長,42年司教。さらに仙台教区長 (1914~53) として,第2次世界大戦中は困難のなかにあってカトリック教徒を守り,戦後は外国宣教会を招致して教勢の進展に努めた。多くの信仰書のほか,キリシタン研究に開拓的業績を残した。主著『切支丹の復活』 (2巻,27~28) ,『浦上切支丹史』 (43) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「浦川和三郎」の解説

浦川和三郎 うらかわ-わさぶろう

1876-1955 明治-昭和時代のカトリック神父。
明治9年4月6日生まれ。39年司祭となる。長崎大浦天主堂主任司祭などをへて昭和3年母校の長崎公教神学校長。17年仙台司教。キリシタン史の研究で知られた。昭和30年11月24日死去。79歳。長崎県出身。著作に「五島キリシタン史」「東北キリシタン史」など。

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