海外生産比率(読み)かいがいせいさんひりつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海外生産比率」の意味・わかりやすい解説

海外生産比率
かいがいせいさんひりつ

企業の総生産能力のうち海外での生産に依拠する比率。企業がその製造能力を海外に移転するにつれてこの比率は上昇してくる。しかしその基準には多様なものがあり,一方の極には部品から組み立てまで一貫生産するものがあり,他方には単なる組み立てだけをする工場もある。後者CKD (complete knock down) 工場という。したがって海外生産比率を算定する際には,一貫生産された製品の生産ベースでいくか,あるいは組み立て込みの総工場出荷ベースで見るかによって異なってくる。一般に,この海外生産比率が 50%を超えるようになると,企業は本格的なグローバル企業に進化したといわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「海外生産比率」の意味・わかりやすい解説

海外生産比率【かいがいせいさんひりつ】

定義は一様ではないが,企業レベルで考えれば,ある企業グループ全体の世界全体での生産額に対する海外生産額の割合のこと。日本企業においても,円高による輸出価格の上昇や労働コストの上昇などで製造業中心に海外シフトが加速し,海外生産比率も上昇する傾向にある。なお,1996年度の日本の海外生産比率は11.6%。
→関連項目産業空洞化

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android