海宝院(読み)かいほういん

日本歴史地名大系 「海宝院」の解説

海宝院
かいほういん

[現在地名]逗子市沼間二丁目

神武じんむ寺表参道下の山門東側にあり、長谷山と号し、曹洞宗本尊木造十一面観音坐像。開山は之源臨(鱗)乎。開基長谷川長綱徳川家康の代官長谷川長綱が初め横須賀村(現横須賀市)に海宝院を造立、後に沼間ぬまま村に移した。この時の本尊は、かつて家康が戦陣で焼いた僧舎にあったもので、長綱に預けてあったという(寛政重修諸家譜)。天正一九年(一五九一)に「横須賀郷之内 拾八石之事」の朱印状を得ている(相中留恩記略)。寛文一二年(一六七二)長谷川長守が客殿を造営し、本尊を修理した時の観音光背墨書銘には、長綱が寺をつくった時八〇〇年余といわれる古観音像を求めて本尊としたとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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