消炎酵素剤(読み)しょうえんこうそざい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消炎酵素剤
しょうえんこうそざい

炎症による痛みやはれをやわらげる消炎作用と,濃厚で粘稠な分泌物や痰などを溶かして排出しやすくする作用をもつ薬物。炎症巣あるいはその周辺に蓄積した壊死組織,変性蛋白などを分解し,炎症巣の循環を正常化するとされており,けがや手術後の炎症,はれ,痛みなどを緩和する。また,風邪や呼吸器系疾患時の痰の排出にも用いられる。ニワトリ卵白から抽出されたムコ多糖分解作用をもつ塩化リゾチウム,細菌から得られる蛋白分解酵素であるプロナーゼセミアルカリプロティナーゼなどがある。

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世界大百科事典内の消炎酵素剤の言及

【酵素剤】より

…また,乳糖不耐性の乳児(小腸に固有の消化酵素であるラクターゼの遺伝的欠損によってミルク中の乳糖が消化されず,下痢を起こしやすい)に対する補充療法剤としてのβ‐ガラクトシダーゼ(ラクターゼと同様に乳糖を消化しうる酵素)もこのカテゴリーに入る酵素剤である。
[いわゆる消炎酵素剤]
 キモトリプシン,ブロメラインその他の動植物,微生物起源のタンパク質加水分解酵素類や細菌細胞壁のムコペプチドの分解酵素であるリゾチームなどは,これらを内服した場合に種々の炎症症状を改善する作用,副鼻腔や気管支における分泌物,膿汁などの粘度を下げ排出を容易にする作用などが認められるとして,これらの目的で歯科領域,耳鼻咽喉科領域などで使用されているが,理論的裏づけは不明確のまま残されている。
[その他の酵素剤]
 ヒト尿から抽出されるウロキナーゼ(血液凝固機構によって析出凝固したフィブリンすなわち繊維素を溶解する作用をもつ繊溶系の活性化酵素)は,血栓性の疾患に対して血栓の溶解を期待する治療剤として静脈内に注射される。…

※「消炎酵素剤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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