清滝寺(読み)せいりゆうじ

日本歴史地名大系 「清滝寺」の解説

清滝寺
せいりゆうじ

[現在地名]守谷町板戸井

鬼怒きぬ川西岸に所在。雲光山華蔵院と号し、天台宗本尊阿弥陀如来。文正元年(一四六六)開基ともいわれるが、しばしば兵火にかかり、記録が失われたため未詳。当寺蔵の寛永一四年(一六三七)の一色直為の文書、安永元年(一七七二)の江戸輪王寺門跡への上申書写などによると、寛永一四年一二月に祐海が開山。往昔には朱印地六石を有したが、兵火で朱印状を焼失し、領地は没収されて貢租地となったと伝えられる。

清滝寺
きよたきじ

[現在地名]土佐市高岡町

高岡たかおか町市街地北方の清滝山中腹にあり、真言宗豊山派。医王山境地院と号し、本尊は薬師如来。四国霊場八十八ヵ所の三五番札所で、御詠歌に「澄む水を汲むは心の清滝寺浪の花散る岩の羽ごろも」とうたわれる。

寺伝によれば養老七年(七二三)行基の開基というが、近世初期に文書・縁起類は焼失し、不明な点が多い。応永二二年(一四一五)の棟札があり、近世には和州長谷寺小池坊末常通じようつう(現高知市)の支配に属し、寺格は真言門頭九ヵ寺のうちであった(南路志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の清滝寺の言及

【土佐[市]】より

…仁淀川河口の新居(にい)では施設園芸が盛んで,キュウリ,スイカなどを栽培する。高岡の北,清滝山中腹に四国八十八ヵ所第35番札所の清滝寺があり,高岡の西方には,戦国期土佐七守護の一人に数えられた大平氏の拠った蓮池城跡がある。横浪半島先端部にある青竜(しようりゆう)寺は八十八ヵ所第36番札所である。…

※「清滝寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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