清龍寺跡(読み)せいりゆうじあと

日本歴史地名大系 「清龍寺跡」の解説

清龍寺跡
せいりゆうじあと

[現在地名]石川町 長郷田

石川郡を修験霞地とした本山派修験。往古の石川郡修験霞地は、白川別当(八槻別当、現棚倉町八槻の都々古別神社の別当寺)配下に属していたが、南北朝期頃に当寺が独立して石川別当を称し、高田たかだ八幡(現石都々古和気神社)別当寺を勤めていたとされる(福島県史)跡地は、現在国道一一八号東側の福島石川カントリークラブ敷地内にあり、線彫阿弥陀三尊板碑・土台石・井戸跡が残っている。その後身は江戸時代中期に一時断絶するが、大蔵だいぞう院として明治初年まで高田町のきた町に所在した。応安三年(一三七〇)七月二七日の沙弥某奉先達職安堵状(石川頼賢文書)に「陸奥国石川青龍寺先達職御証文等事」とみえ、石川別当に先達職が安堵されている。「石川氏一千年史」によると、石川惣領家の家光の弟義尊が「源光山青龍寺八大院」と称したというが、「福島県史」は義尊を南北朝期に北朝方として活躍した義光の弟とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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